岡山・今治の山林火災、増幅の背景に気候変動も 国際チームが解析
香取啓介
岡山市や愛媛県今治市などでの大規模な森林火災を引き起こした気象条件は、気候変動の影響を受けて激化した可能性が高いとの報告書を、国際研究チームが発表した。気候変動によって、気温が上昇、乾燥や、風も強まるなど、火災を増幅しやすくなっていたという。
3月23日に岡山市と今治市で発生した森林火災では、27日午前時点でも延焼中。いずれも400ヘクタール以上が焼失している。また、韓国でも釜山周辺などで複数の森林火災が起きている。
フランス国立科学研究センター(CNRS)などの研究プロジェクト「クリマメーター」は、過去75年間の大気の循環パターンのうち、直近の数十年(1987~2023年)を、人による気候変動の影響が比較的少ないと想定される過去の期間(1950~86年)と比べた。すると、東アジアで今回の森林火災を引き起こした気象条件では、過去に比べ、気温は2度上昇、降水量は1日あたり最大2ミリ減少し、風速は最大で時速4.8キロ強まっていたという。
研究チームは、こうした森林…
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