第1回窓ガラスをたたき割る小学生、増える暴力 校長が感じる改善の糸口は

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本間ほのみ
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 「出てこい!」

 ある日の休み時間。4年生の男児が、教室の外から窓ガラスをたたいていた。窓ガラス越しにいる友人に腹を立てているらしかった。

 「あいつがいらんこと言うからや!」

 たたく手は止まらず、窓ガラスは割れた。

 3年前、関西地方の公立小の校長(53)が見た光景だ。

子どもの暴力 7万件が問うもの

 文部科学省の調査によると、小学校で2023年度に確認された暴力行為は7万件を超えました。背景にある課題を現場の先生や、投稿を寄せてくださった方の意見を聞き、考えました。

 校長は、10年ほど前から、暴力行為を見たり、聞いたりすることが多くなった印象があるという。

 勤務校では以前も、腹を立てた別の児童がガラス戸を蹴って割る出来事があった。他校でも、児童がガラスを破損したり、カッターを振り回したりした話を耳にする。

 校長は、暴力を振るう児童に…

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    内田良
    (名古屋大学大学院教授=教育社会学)
    2025年4月3日0時12分 投稿
    【視点】

    文部科学省の問題行動調査における「暴力行為」は、対教師暴力/生徒間暴力/対人暴力/器物損壊の、4つの類型から成り立っています。 小学校については、2023年度の各類型の件数は、順番に対教師暴力が9,468件(1,000人あたり1.6件)、

    …続きを読む
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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2025年4月4日11時45分 投稿
    【視点】

    「いよいよ子どもからブーメランが大人に飛んできた」 記事を読んでそう感じました。児童の暴力の裏に「言葉の発達」が関係しているのは正しいと思います。しかし、コロナの影響やタブレット学習だけの問題でしょうか。子どもに矢印を向けるときは同時に大人

    …続きを読む