米国が在日米軍の拡大計画中止を検討か 経費削減案の一環 米報道

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ワシントン=清宮涼
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 米NBCなどは19日、米国防総省が経費削減案の一環として、在日米軍の態勢強化の計画を中止する可能性があると報じた。米国はバイデン前政権下の昨年7月、在日米軍を再編する方針を示し、自衛隊と米軍の指揮統制の連携強化を進めることで日米が合意していた。トランプ政権が在日米軍の再編計画を中止すれば、日米の連携にも大きな影響が及びうる。

 身内の議会共和党からも報道に対して懸念の声が上がっており、今後さらに検討するとみられる。

 NBCは国防総省当局者への取材と内部資料に基づく情報として、同省が米軍の大幅な態勢の見直しを検討しているとし、案の一つに、在日米軍の態勢強化の計画中止が挙がっていると伝えた。この計画を中止すれば、11億8千万ドル(約1700億円)の節約になると試算されている。ただ、計画の撤回には日米関係における「政治的なリスク」が伴い、太平洋での米国の指揮統制が弱まるおそれがあるとも指摘されているという。

 トランプ政権では、起業家イ…

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この記事を書いた人
清宮涼
アメリカ総局
専門・関心分野
外交、安全保障、国際政治
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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所教授)
    2025年3月20日21時59分 投稿
    【視点】

    トランプ政権は国防領域でもこれまでのような覇権戦略を見直し、前方展開兵力や軍の体制そのものにも切り込もうとしています。今回の報道(CNN、NBC等)は政府効率化省(DOGE)へのペーパーの一部だとみられますが、政治的ポーズに留まらず、こうし

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