島の子どもに文化届けた図書館船の記憶 半世紀の時超え瀬戸内で再び
子どものための図書館船「ほんのもり号」が今春から、香川県内の島々を巡る。建築家の安藤忠雄さんが各地に寄贈している図書館「こども本の森」の一つで、船の形は初めて。だが、図書館船が瀬戸内海を走るのは初めてではない。安藤さんも参考にしたという半世紀以上前の図書館船の記憶をたどった。
日本で最初の図書館船は、広島県尾道市の生口島(いくちじま)に保存されている「文化船ひまわり」。広島県立図書館と県教育委員会が移動図書館の一つとして、1962年から81年まで運航していた。東は福山市、西は大竹市まで、最大で約100キロ離れた延べ23の島を四つほどのコースに分けて巡っていた。
現在は多くの島が橋でつながれているが、当時は移動図書館車を乗せられるようなフェリーが寄港する島もほとんどなかった。それでも、島嶼(とうしょ)部で暮らす人は当時の県人口のおよそ10%にあたる20万人もいた。
離島で生きる県民にも「文化船」の名の通り、本を通して文化を届けることが、ひまわりの目的だった。
尾道市立百島(ももしま)小…
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- 【視点】
私が利用したことがあるのは、車の移動図書館だ。島嶼部(とうしょぶ)からの「本を届けてほしい」という声に応えようと船の移動図書館を就航させていた時代があって、その後、島に橋がかけられたり、大型フェリーが就航して車での搬送が可能になったりして船
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