第1回北欧の小国の総選挙では「当然のこと」 性差ない政治参加の背景は

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レイキャビク=藤原学思

【連載】政治とジェンダー 世界の現場を歩く

日本の政界は女性の割合が少ない。改善に向けた取り組みもあまり見られない。ただ、世界に目を向ければ、状況が異なる国もある。市民が声をあげ、あるいは制度を活用して、ジェンダー平等を実現しようとしている。そんな世界の現場を、記者が歩いた。

 「世界で最もジェンダー平等に近い国」とされる北欧のアイスランドで昨年12月、新たな政権が発足した。3党の連立で、首相を含めて3党首はいずれも女性。閣僚も11人中7人が女性だ。人口38万人の島国で、女性の政治参加を進めるヒントを探る。

 2月4日、首都レイキャビク。雪が降る中、正装をした男女が続々とアイスランド議会に入っていく。「アルシング」と呼ばれ、930年にできた「世界最古の民主議会」の新会期がこの日、始まった。

 総選挙(一院制、定数63)が開かれたのは、昨年11月30日のこと。記者は、投票所が設けられたレイキャビクの市庁舎を訪ねた。

 裏の人工湖は、寒さで氷が張…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論