トランプ政権で進む「DEIは逆差別」 リベラルなIT企業でさえも

有料記事

サンフランシスコ=奈良部健 ニューヨーク=真海喬生 岡林佐和 大平要

 米国企業が女性の幹部登用目標を取り下げるなど、従業員の多様性を確保する施策を相次いで縮小している。「DEI」(多様性・公平性・包摂性)とも呼ばれる取り組みだが、「逆差別」との批判が高まっていた。そこにトランプ米政権が発足し、明確に反対の方針を示したことで動きが加速している。

 男性が多い会議で、意見を言うと無視された。上司から会議後に「もっと個人的な話を二人でしたい」と言われて断ったところ、その後は業務上で冷遇されることが多くなった。米シリコンバレーのスタートアップ企業で働いていたアドリアナ・ガスコインさんは「無視や軽視、セクハラは日常だった」と振り返る。「だんだん自分の意見を言えなくなり、『私の考えすぎ?』『本当に自分はダメなの?』と自問するようになっていった。職場で発言する権利すら失った感覚に悩んだ」

 世界的な技術革新をリードしてきたシリコンバレーは、実は「男社会」として知られる。そんな世界で、「自分は一人ではない」と実感できる場として女性同士が支え合ってきた組織が昨夏、17年の歴史に幕を閉じた。

 業界では、大学でコンピュー…

この記事は有料記事です。残り3254文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
岡林佐和
経済部
専門・関心分野
税と社会保障、ジェンダー平等政策
大平要
経済部|名古屋駐在
専門・関心分野
企業経営、働き方、地方創生、産業政策