拉致「我がことと考えて」 横田さん弟ら訴え 金沢の集いに300人
北朝鮮に拉致された被害者の家族らが参加し、早期解決を訴える「拉致問題を考える国民の集い」が24日、金沢市で開かれた。政府拉致問題対策本部や石川県、県議会の拉致議連、支援者団体「救う会石川」が主催し、約300人が参加した。
県内での開催は11年ぶり。冒頭、林芳正官房長官、石川県の馳浩知事、県議会の拉致議連会長の米澤賢司県議があいさつした。林官房長官は「2002年に5人の拉致被害者の方が帰国を果たされて以来、1人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極み」とし、「(拉致)認定の有無にかかわらず一日も早い帰国実現への強い意志を示していくことが大変重要」と述べた。
その後、拉致被害者の横田めぐみさんの弟・拓也さん(56)が講演。「我がこととして考えて欲しい」と呼びかけ、拉致後に撮影されたというめぐみさんの写真を示して「こんなに悲しい目を見たことが無かった」と語った。また、国に対して「(石破茂首相の掲げる)連絡事務所という枝葉の議論ではなくて、日朝首脳会談を行って、被害者を取り戻すために外交を進めてほしい」と訴えた。
集いには、1963年に能登半島沖で行方不明になり、「救う会」が拉致被害者と認定する石川県志賀町出身の寺越昭二さん(不明当時36)の家族も出席した。
長男の寺越昭男さん(74)…
北朝鮮による日本人拉致問題
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