「日本人か。取材させるな」 外国記者集う街で暴走、情報統制に疑問

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珠海=小早川遥平 北京=斎藤徳彦
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 中国南部の広東省珠海市の体育施設で11日夜、男が車を暴走させ、35人が死亡、43人が負傷した事件は、同市で中国最大の航空ショーがあり、多くの外国メディアが集う中で起きた。当局は現場での取材を制限するなど惨事のさなかでも情報統制に躍起だが、情報公開に消極的な姿勢に国内からも疑問の声がある。

 今年の航空ショーは8年ぶりに中国の新型ステルス戦闘機が公開されることから、注目を集めた。その開幕日の夜、市内で起きた前夜の事件で35人が死亡し、習近平(シーチンピン)国家主席が重要指示を出したと発表された。記者も現場へ向かった。

 現場の施設は事件後に閉鎖されたが、12日には門の前で広場をのぞき込む人や花を手向ける人がいた。地元の人は「広場は夜もジョギングやバドミントンを楽しむ人が多かった」と話す。一般道ではなく、広場で車が縦横無尽に走ったなら、多くの犠牲者が出てもおかしくない。

警察官「取材する必要はない」 その理由は…

 現場をみて初めて、車の暴走…

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この記事を書いた人
小早川遥平
上海支局長
専門・関心分野
中国社会、平和、人権