第2回「仕返しされる…」おびえる生活保護利用者 家族の援助ないのに減額
有料記事「最後の安全網」半減の衝撃 生活保護窓口で何があったのか
編集委員・清川卓史10年間で生活保護利用者が半減した群馬県桐生市。
「生活保護(の利用者)は人間だと思っていないんじゃないか。あの人(市の担当ケースワーカー)の前だと、おそろしくて震えがとまらず、字も書けなくなる」
生活保護を利用する80代の女性は、市の窓口対応について重い口を開いた。
この女性は、市役所で生活保護の相談時に言われたことをメモに残していた。「ウソつきは病気じゃないか」などと暴言を受けたり、大声で怒鳴られたりし、悔しさで帰り道に涙が止まらなかったという。
桐生市に対する群馬県の特別監査では、家族からの仕送りが実際に可能なのかわからない事例が多数あったことが指摘された。
この女性についても、仕送りをめぐって通常では考えにくい事態が起きていた。
仕送り「カラ認定」
実際は受け取っていない家族からの仕送りを市が収入として認定したため、本来の保護費を大幅に下回る金額しか女性に支給されていなかったのだ。
家族から仕送りがある場合…