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副業促進へ、割増賃金の「労働時間通算ルール」見直し 厚労省が検討

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宮川純一
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 1日8時間・週40時間を超えた労働に支払う割増賃金について、厚生労働省は、本業先と副業先の労働時間を通算して計算する現行制度を見直す検討に入った。複雑な仕組みを改め、副業や兼業を促進する狙いがある。

 通算ルールの見直しは、厚労省の有識者研究会が年度内にまとめる予定の報告書に盛り込まれる見通しだ。

 労働基準法は1日8時間・週40時間を法定労働時間と定めており、使用者はこれを超えて働かせる場合は労使協定(36協定)を結び、割増賃金を払う必要がある。さらに厚労省の通達で、労働者が企業に雇用される形で副業した場合も、本業先と副業先の労働時間を通算した上で、法定外の労働分の割増賃金を支払う仕組みになっている。

副業容認に高いハードル

 ただ、本業先、副業先のどち…

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    小熊英二
    (歴史社会学者)
    2024年11月12日13時16分 投稿
    【視点】

    「通算の労働時間の把握」はどうやって「残す」のかが気になる。単なる残業代抑制や、副業奨励による賃金抑制につながらない仕組みが必要ではないか。副業の容認促進それ自体は、悪いことだと思わないが。

    …続きを読む