「初の女性大統領」めざしたクリントン氏の教訓 ハリス氏、訴え慎重
11月の米大統領選は、民主党のハリス副大統領が当選すれば、米国史上初の女性の大統領が誕生する歴史的な選挙になる。ハリス氏自身もその意義を認識するが、選挙戦で自らのジェンダーを強調することは注意深く避けている。
「あの最も高く、最も硬いガラスの天井に、私たちは多くのひびを入れてきた」。19日、シカゴで開幕した民主党全国大会の演説でヒラリー・クリントン元国務長官はこう述べたうえで、「そのひびの先に、私には自由が見える」と語った。超満員の観衆から悲鳴のような歓声が上がった。
2016年の大統領選で、共和党のトランプ前大統領に惜敗したクリントン氏。敗北演説で、女性の政治参加を阻む偏見などの障壁を指して使った「ガラスの天井」と、ハリス氏が選挙戦のキーワードにする「自由」。それらを組み合わせ、初の女性大統領という自らが果たせなかった大仕事をハリス氏に託した。
演説を聴いたモリー・ゲンズナーさん(27)は、北東部メーン州から10カ月の長女と会場に来た。「ヒラリーが私たちの最初の女性大統領でなかったのは悲しい」
一方で、ハリス氏の登場は、「多くの女性、有色人種の女性、様々な背景を持つ女性を励ます。私たちにはこれだけのことができる、と示すことができる」と期待を語った。
クリントン氏は、7月21日…
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- 【視点】
ジェンダー平等を前面に出したクリントンの戦略が「間違った戦略」として総括されることになったー厳しい現実だ。クリントンの言葉に「女性は外見から信条に至るまで男性よりも厳しく判断され、その眼差しは、権力に近づく女性ほど強くなる」というものがある
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