軍事の「日米一体化」、指揮権の独立性懸念 「核の傘」依存も深まる

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清宮涼 田嶋慶彦 松山紫乃 里見稔

 28日の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)では、米側が新たな司令部設置を表明。指揮統制連携強化で「日米一体化」はさらに加速することになる。一方、拡大抑止をめぐる初の閣僚級会合も開催。日本の米国の核兵器への依存はかつてないレベルで深まっている。

 「在日米軍の創設以来、最大の変化であり、70年にわたる日本との軍事上の関係で最も大きな改善の一つになる」

 28日に開かれた日米の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)後の共同会見で、米国が在日米軍を再編して新設する「統合軍司令部」をめぐり、オースティン米国防長官はこう強調した。

 統合軍司令部には、これまでハワイの米インド太平洋軍司令部が握っていた在日米軍の作戦指揮権の一部を付与。自衛隊が陸海空自衛隊を一元的に指揮するために立ち上げる「統合作戦司令部」のカウンターパートとなる。有事への危機感を背景に、在日米軍の機能強化に具体的に踏み込んだ形だ。

なぜこのタイミングで

 米国がこのタイミングで在日…

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この記事を書いた人
清宮涼
アメリカ総局
専門・関心分野
外交、安全保障、国際政治