KADOKAWAから「金とれる」判断か サイバー犯罪集団の実態は

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編集委員・吉田伸八 編集委員・須藤龍也

 サイバー攻撃を受けた出版大手KADOKAWAの情報が、新たに大量に流出した恐れが明らかになった。攻撃したとする犯罪集団は期限を区切り、身代金を要求していた。

 日本の企業や組織が、ランサムウェアなどを使ったサイバー攻撃で狙われるケースは相次ぐ。1日には農業機械大手クボタ(大阪市)が、子会社の顧客情報流出を発表した。過去には捜査機関による摘発もある。

 警察庁は2021年4月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や日本企業に対するサイバー攻撃が、中国人民解放軍を背景とする「Tick(ティック)」と呼ばれる集団によって実行された可能性が高いと指摘した。攻撃者やその背後の国家を特定し、名指しで非難する「パブリックアトリビューション」だった。

 サイバー犯罪やサイバー攻撃の深刻化を受け、警察庁は22年4月、自ら捜査を行うサイバー特別捜査隊を発足させた。24年4月にはサイバー特別捜査部に拡充。この体制整備のあと、サイバー攻撃への国際的な捜査に以前より積極的に参加するようになった。

 23年9月には、警察庁と米…

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