ネットより冷静に見られるテレビ、重要に デーブ・スペクターさん
東京都知事選が20日に告示された。1千万人以上の有権者に支持を訴えなければならない都知事選は知名度勝負になりやすく、これまでもタレント出身の候補が多く出馬し、テレビを通じてお茶の間をにぎわせてきた。改めてテレビが政治を伝えるために果たすべき役割を、放送プロデューサーで長くテレビコメンテーターとしても活躍してきたデーブ・スペクターさんに聞いた。
――ネット時代のいま、テレビの役割をどう考えますか
テレビ離れと言いますけど、テレビの重要性は変わらない。私もよくテレビでコメンテーターとして出ますけど、そういうところでの発言がネットメディアに一部だけ切り取られて記事にされるんですよ。今回の都知事選でも、出馬表明をしたある候補者について聞かれたコメンテーターが課題を指摘したら、「特定の候補だけ批判した」ってSNSで拡散する。でも尺のあるテレビのことなんで毎回の番組で全てには言及できない。別の日にはほかの候補者の課題を言って、番組全体としてはバランスを取れているっていうことはありますよね。
ネットだと記事を見る方も瞬間的に解釈しちゃうのに対して、もう少し冷静に見られるテレビの存在はむしろ重要になっているかもしれませんね。全ての番組、まして裏番組まで見られる人は少ないから、ネットでもコメントに対しての決めつけはやむを得ないでしょうが。
――かつては「テレポリティクス」とも言ってテレビの報道が批判的にも語られました
やっぱり昔の方がテレビの影響力が大きかったのは間違いないし、そういう中で批判するトーンも強かったのはまあ仕方ないところはありますよ。
でもそれはテレビが重要だっ…
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