春闘は歴史的な高水準も…組織率は過去最低 連合がメーデー大会

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片田貴也 北川慧一
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 5月1日のメーデーを前に、労働組合の中央組織・連合が27日、東京・代々木公園でメーデー中央大会を開いた。今年の春闘の賃上げ率は歴史的な高水準となる一方、労組の組織率は過去最低に沈んでおり、様々な対応を迫られている。

 大会には岸田文雄首相が2年連続で出席。「今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現する」などとした上で、「今年の春季労使交渉で昨年を大きく上回る力強い賃上げの流れができていることは大変心強い」と述べた。

賃上げ率5・20%、33年ぶり高水準

 連合が18日にまとめた今春闘の第4回集計によると、定期昇給を含む平均賃上げ率は5・20%で、過去の最終集計と比較すると33年ぶりの高水準となっている。連合の芳野友子会長はこの日、「30年間の停滞を一掃するように、大企業から中小企業にわたって高い賃上げが実現している。中小・小規模事業所の交渉はこの先も続く。ぜひとも賃上げの流れが持続されることを期待する」と訴えた。

 大会には、傘下労組の組合員ら約2万8800人(連合発表)が参加した。連合が連携する立憲民主党泉健太代表と国民民主党玉木雄一郎代表も初めてあいさつした。連合が支援する野党の代表のあいさつは2017年以来7年ぶり。

労組の組織率は16・3% あの手この手の打開策

 春闘の盛り上がりと裏腹に、労組では組織率や認知度の低下が深刻だ。

 厚生労働省によると、労働者…

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