プベルル酸の謎 11月以降なぜ不検出? どこから? 識者に聞いた

有料記事「紅麴」サプリ問題

福岡龍一郎
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 小林製薬紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントから検出された、予期せぬ物質「プベルル酸」。これが健康被害をもたらした犯人なのか、国が調べている。ただ、原因だった場合でも、青カビ由来とされるこの物質がどこからきたのか、なぜ原料からの検出が昨年4~10月に限られるのかは謎として残る。考えられる可能性を識者に聞いた。

 奈良先端科学技術大学院大学奈良県生駒市)の金谷重彦教授(生物利用学)は、2018~20年に小林製薬と紅麴菌の共同研究をした人物だ。当時、同社が使う紅麴菌はカビ毒の「シトリニン」をつくらないことを遺伝子情報から確認し、製品化に貢献した。

 今回の健康被害が報道された後、金谷教授は手元に残っていた遺伝子情報を再度分析。同社の紅麴菌がプベルル酸も生成しないことを改めて確認したという。ここから「外部から何かしらの形で青カビが混入した可能性が高い」と推論する。

 どこで混入したのか。金谷教授が注目したのが、プベルル酸が検出された時期だ。小林製薬のこれまでの会見での説明によると、プベルル酸の検出は23年4~10月につくった紅麴原料に限られ、他のロットからは出ていない。

 金谷教授は「たとえば、培養…

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