• 

　今年3月に米フロリダ州で上空から落ちてきて住宅の屋根を突き破った金属片について、米航空宇宙局（NASA）は15日、回収して調べた結果、国際宇宙ステーション（ISS）から投棄したNASAの装備品の一部だった、と明らかにした。

　NASAは2021年3月、ISSで使って古くなったNASAのバッテリーを放出。その際、バッテリーは宇宙航空研究開発機構（JAXA）がISSに物資を運んできた補給機「こうのとり（HTV）」の荷物台に積まれていた。NASAは当時、大気圏ですべて燃え尽きると予測していた。

　フロリダ州の家屋を直撃した金属片は、時期がバッテリーなどの大気圏突入日と一致していたため、ISS由来の宇宙ゴミではないかとみられていた。また、一部はJAXA由来の部品でもあるため、損害に対する責任を誰が負うことになるのかも注目されていた。

　NASAはこの金属片を回収し、フロリダ州のケネディ宇宙センターで分析。重さ約700グラム、長さ10センチ、直径約4センチの金属合金は、ISSから放出したもので、バッテリーを荷物台に積むための装備品の支柱の一部だと分かった。

■支柱の所有者は…