北陸新幹線延伸、開業1カ月 恩恵の一方「関西遠くなった」と不満も

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土井良典 安田琢典

 北陸新幹線の石川県内全線開業と、能登半島地震に伴う旅行促進策「北陸応援割」の開始から16日で1カ月。県内では恩恵を実感する声と、不安が交錯している。

 「開業後に追い出されるのでは」

 開業2カ月半前に起きた地震で、懸念されたのが、金沢や加賀、小松各市のホテルや旅館などに身を寄せていた2次避難者への影響だった。

 北陸応援割の開始時期について、開業に合わせるべきかどうか、慎重論がある中、県は隣県と同調することをギリギリで決断した。

 県は避難者への対策として、宿泊施設ごとに応援割の予算枠を割り振り、施設の実情に応じて柔軟に応援割を始めることができるように工夫。避難者を受け入れているホテルには予算を追加することも決め、避難者が出ざるをえなくなることを避けようとした。

外国人増えた金沢市内

 県によると、2次避難者は開業前の3月12日は243施設の4218人で、4月9日は169施設2603人と減少した。仮設住宅の整備や人の移動が多い4月に重なったもので、2次避難者に大きな影響は出ていないとみている。

 開業と応援割は地震で冷え込…

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