バイデン氏「激しい憤り」 イスラエル空爆でNPO職員死亡受け声明

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ワシントン=下司佳代子

 バイデン米大統領は2日、パレスチナ自治区ガザで食料支援活動をしていた米国のNPO「ワールド・セントラル・キッチン」(WCK)のスタッフ7人が死亡したことを受けて声明を出した。「激しく憤り、心を痛めている」と述べ、イスラエルの「誤爆」に対する怒りをあらわにした。イスラエルに対する批判のトーンをまた一段強めた。

 7人のうち1人は米国人だったという。声明でバイデン氏は、スタッフらは「戦争のさなか、飢えた民間人に食料を提供していた。彼らは勇敢で無私無欲だった。その死は悲劇だ」と追悼した。その上で、イスラエルが公約した調査は「迅速で、説明責任を果たさねばならず、結果は公表されなければならない」と強調した。

 「さらに悲劇的なのは、これが単発の事案ではないということだ」と続けた。犠牲になった支援関係者が多数に上った点で、今回の事案は「最近の中でも最悪の部類に入る」と指摘した。

 「イスラエルが援助関係者を…

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この記事を書いた人
下司佳代子
アメリカ総局|米国の外交・防衛
専門・関心分野
国際報道
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    三牧聖子
    (同志社大学大学院教授=米国政治外交)
    2024年4月3日16時22分 投稿
    【視点】

    イスラエルをとめるための行動を伴わなければ、「激しい憤り」の表明も白々しいだけだ。世界の関心はバイデンが何を発言するかより、どう行動するかに向けられている。つい先日の記事で伝えられた通り、バイデン政権はイスラエルへの追加軍事支援を承認したば

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