習志野市の不正発注問題 市民団体が告発 虚偽公文書作成の疑い
本田大次郎
千葉県習志野市の不正発注問題で、市民オンブズマン習志野は18日、水増しした見積書の提出を業者に指示した市職員について、虚偽公文書作成の疑いがあるとして、千葉地検と千葉県警に告発状を提出した。
同市下水道課では、2018、19年度に契約手続きをせずに6件(計346万3千円相当)の工事や物品購入を3社に発注。3社への他の契約で19回水増しした虚偽の見積書を作らせ、上乗せし分割払いした。
見積書が職員の指示で水増しされており、告発状では、「虚偽公文書を作成したのは明白な事実」と指摘。さらに、市が問題の詳細を公表しようとしていないとして、「市の自浄作用がまったく機能していない」と批判している。
市は昨年10月、不正発生時の課長ら3人を減給10分の1(1カ月)などの懲戒処分にしたほか、発注にかかわった職員ら4人を訓告や口頭注意した。
市は虚偽公文書作成容疑での刑事告訴を見送っている。その理由について「顧問弁護士に相談したところ、『実行行為に該当するとしても、可罰的違法性があるとまではいえない』との見解だったため」と説明した…