近鉄、生徒ら製作のヘッドマークで運行中 三重県名張市制70年企画

亀岡龍太
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 三重県名張市が3月末で市制施行70周年を迎えるのに合わせ、近鉄が同市のヘッドマークを掲げた電車の運行を名張駅―青山町駅(伊賀市)間で始めた。5月10日まで1日4往復運行する。

 ヘッドマークは、「市制施行70周年」の文字や近鉄の車両を描くなどした円形のデザイン5種類。市内にある近大高専、県立名張高校、県立伊賀つばさ学園、県立名張青峰高校、英心高校の学生や生徒たちに描いてもらった。

 街中にある宇流冨志禰(うるふしね)神社の大きな鳥居を電車がくぐり、観光名所の赤目四十八滝や江戸川乱歩の像などを配置したのは近大高専総合システム工学科5年の大嶋和也さん。「名張市の魅力を広く伝えようと、名張を象徴する歴史的な建造物や観光地を表現した。地域の活性化につなげたい」

 伊賀つばさ学園のキャラクター「つばさねこ」が運転する様子を描いた田中春菜さんは高等部を卒業した9日、「よく利用する電車に感謝の気持ちを込めた」とコメントを寄せた。

 近鉄によると、各校に提案を持ちかけ、寄せられた学生や生徒のデザイン案から5種類を採用。ヘッドマークを掲げる電車は名張駅を午前11時9分発から青山町駅を午後2時41分発まで運行。名張高校生のヘッドマークは2日から運行。16日から近大高専、30日から伊賀つばさ学園、4月13日から名張青峰高校、4月27日から英心高校の生徒たちのデザインを順番に掲げる。

 名張市は1954年3月31日に4町村合併で発足。約20年前の「平成の大合併」では現在の伊賀市などとの合併協議を進めたが、反対が多かった住民投票を受け、合併を見送った。(亀岡龍太)

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