新型コロナウイルス感染症の流行時に緊急承認された、コロナ治療薬「ゾコーバ」について、厚生労働省の専門家部会は4日、通常手続きでの承認を了承した。緊急承認で推定された薬の有効性について、追加データをもとに確認した。

　ゾコーバは、塩野義製薬が開発した国内メーカー初のコロナの飲み薬。対象は12歳以上の軽症や中等症の患者。早期に使うことで、発熱やのどの痛みなどの症状を24時間短縮するとされる。

　コロナ下の2022年11月に緊急承認された。緊急承認は、感染症流行時などに限り、臨床試験（治験）の規模を小さくするなどして迅速に審査する制度。薬の安全性はこれまで通り確認したうえで、感染状況など社会的な必要性も考慮し、薬の有効性を推定する。ゾコーバに初めて適用された。緊急承認から1年以内に有効性を示す追加データをそろえ、通常の承認を申請する必要があり、塩野義は23年6月に申請していた。緊急承認後、コロナ後遺症を抑制する効果が確認できたとする治験結果を公表していた。

　ゾコーバは、高血圧薬など3…