韓国の女性記者たちが出会った日本 「ジェンダー劣等生」両国の学び
韓国には女性記者でつくる「韓国女性記者協会」があります。協会の記者たちが1月に来日し、日本の女性記者と交流の場を持ちました。世界経済フォーラムによる「ジェンダーギャップ報告書」で125位の日本と105位の韓国。そんな「劣等生どうし」で集まっても……という心配の声もありましたが、実際は互いに大きな刺激になりました。協会のキム・ギョンヒ会長(SBS国際部先任記者)に話を聞きました。
――韓国女性記者協会とはどんな組織ですか。
「新聞社や放送局など33社が加盟し、そこに所属する1600人の女性記者が会員として参加しています。女性記者の権利を守り、能力を向上するためのプログラムを提供したり、男女平等の実現を働きかけたりしています。たとえば育児休業取得の広がりは協会が大きな役割を果たしたと思います。性暴力などの被害があっても会社が適切な解決をしない場合、協会から声明を出すこともあります」
「最初は1961年に女性記者20~30人が集まって『韓国女記者クラブ』として発足し、忘年会など年数回集まる親睦団体のような形だったそうです。当時は女性トイレすらない会社もあったり、まともな仕事を与えてもらえなかったりする中、会社を超えて支え合い、職場環境の改善を求めるなどしました。そうした集まりがどんどん大きくなり、より社会的に声を上げる必要があると判断して2004年に社団法人になりました」
「協会で初めてロールモデルとなる先輩に出会えた」とキム会長。協会の役割や日韓共通のジェンダー課題、初めて娘の看病を優先した日にかけられた切ない言葉など、たくさん語ってくれました。
■女性リーダー育成 重要性が…
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