第1回坂本龍一さんは師匠 「非戦」へ小さい声でも 吉永小百合さんの覚悟
師匠であり、人生の道しるべでした――。俳優の吉永小百合さんは、亡くなった音楽家の坂本龍一さんについてこう話す。原爆詩の朗読や東日本大震災の被災地の子どもらによる「東北ユースオーケストラ」などの活動を通して親交を深めてきた。訃報(ふほう)から時が経った今、坂本さんとともに伝えようとした思い、平和への願いを語った。
――昨年3月に坂本龍一さんが71歳で他界した。この間の心境をお聞かせください。
「言葉が見つかりません」としか表現できませんでした。私にとって、坂本さんは人生の道しるべ。師匠でした。
大きな喪失感の中で、山田洋次監督やスタッフのみなさまと映画「こんにちは、母さん」の撮影とプロモーションで秋ごろまで忙しく過ごしました。
ただ、その間もずっと坂本さんの音楽を聴き、書物を読み、ご一緒した時のことを思い返しておりました。いつ語れるようになるのか、自分にも分からない日々でした。
「詩の朗読も音楽」 励まされた
――坂本さんと初めて会ったのは?
2009年12月です。私は…
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