第1回坂本龍一さんは師匠 「非戦」へ小さい声でも 吉永小百合さんの覚悟

有料記事坂本龍一が遺したもの

聞き手・山内深紗子

 師匠であり、人生の道しるべでした――。俳優の吉永小百合さんは、亡くなった音楽家の坂本龍一さんについてこう話す。原爆詩の朗読や東日本大震災の被災地の子どもらによる「東北ユースオーケストラ」などの活動を通して親交を深めてきた。訃報(ふほう)から時が経った今、坂本さんとともに伝えようとした思い、平和への願いを語った。

 ――昨年3月に坂本龍一さんが71歳で他界した。この間の心境をお聞かせください。

 「言葉が見つかりません」としか表現できませんでした。私にとって、坂本さんは人生の道しるべ。師匠でした。

 大きな喪失感の中で、山田洋次監督やスタッフのみなさまと映画「こんにちは、母さん」の撮影とプロモーションで秋ごろまで忙しく過ごしました。

 ただ、その間もずっと坂本さんの音楽を聴き、書物を読み、ご一緒した時のことを思い返しておりました。いつ語れるようになるのか、自分にも分からない日々でした。

「詩の朗読も音楽」 励まされた

 ――坂本さんと初めて会ったのは?

 2009年12月です。私は…

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この記事を書いた人
山内深紗子
デジタル企画報道部|言論サイトRe:Ron
専門・関心分野
子どもの貧困・虐待・がん・レジリエンス
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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2024年2月26日17時53分 投稿
    【視点】

    この連載を楽しみにしています。 記事にあるように、坂本さんは「反戦」ではなく「非戦」のメッセージを明確に発信されてきました。「周辺国の脅威」という曖昧な表現で防衛力強化が謳われ、また、防衛費の増額が進んでいる中で、「非戦」はどこか理想主義に

    …続きを読む
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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2024年2月27日22時48分 投稿
    【視点】

    坂本龍一さんによるピアノ演奏と吉永小百合さんによる詩の朗読の共演で、その演奏会の会場で、親子で参加されている方が多いように感じたことを思い出している。その意味でも特別だったような気がする戦争や核兵器のない世界の実現を訴える、平和への祈りが聴

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