ICU高校⑤ 「違和感と居心地の悪さ大切に」 中嶌裕一校長に聞く

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聞き手・塩入彩
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 帰国生の受け入れを主な目的として設立された国際基督教大学(ICU)高校。帰国生3分の2、国内生3分の1の割合を「黄金比」と言う中嶌裕一校長に、その理由や同校の学びの特徴について聞いた。

【連載】高校ポートレート

魅力ある東京都内の高校を訪ね、多彩な学びやスクールライフに迫る連載。今シリーズは、国際基督教大学(ICU)高校です。

 ――学校の印象を教えてください

 「学年や性別、生徒と教員の立場も含め、垣根の低い学校です。生徒同士が探究型の学びの成果を報告する年1度の全校学習発表会をはじめ、スタディーツアーやワークショップなど、学年などの垣根を越えて学び合う機会がたくさんあります。普段からレベル別の少人数授業を行い、密な関わり合いの中で学んでいることも影響していると思います」

 「一方で、流動性もとても高い。興味や関心に合わせてぱっと生徒が集まり、一区切りがつくと、また散らばっていく。『みんなでいるのも楽しいが、一人でいるのも平気』と感じられる学校でありたいと思っています。どんなに仲良くしていても、完全に他者を理解しきることはできない。生徒には、友達と分かり合う喜びと共に、そういう深い人間理解も持ってもらいたいと願っています」

2対1は「黄金比」

 ――帰国生が3分の2を占める、珍しい高校です

 「帰国生と一般(国内)生の…

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この記事を書いた人
塩入彩
首都圏ニュースセンター|教育、武蔵野地区担当
専門・関心分野
ジェンダー、教育、性暴力、性教育