ガザの子どもたちの悲劇 米国人は加担の現実直視を NYTコラム

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ニコラス・クリストフ

 パレスチナ自治区ガザ地区に利発な10歳の少女がいる。英語が上手で、キラキラした笑顔を見せ、明るい未来が待っているように見えた。彼女は放射線技師の娘で、国際交流プログラムに合格し、まもなく出発するはずだった。

 ところが、彼女はいま、爆弾の爆発で太ももに負ったひどい傷で、病院のベッドに横たわっている。写真からはフットボール大の傷口が開き、大腿(だいたい)骨のかなりの部分が欠けていることがわかる。

 「彼女は日本にいるはずでした」と、彼女の話をしてくれた主治医の整形外科医は言う。「彼女はいま、ベッドに横たわり、足を切断するかどうか決めているところです」。私は彼を10年ほど前から知っている。彼がシリアのアレッポにある秘密の病院でロシア軍の爆撃による被害者を救うため、ボランティアをしていたころからだ。米ノースウェスタン大医学部で教えている彼は、ウクライナイラクを含む世界中の戦争地域や紛争地帯で働いてきた。最近では米国のNPO「ラーマワールドワイド」や英国の慈善団体「IDEALS」を通してガザの病院にいた。

 彼女の命を救うには腰の下で…

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    錦田愛子
    (慶應義塾大学教授=中東政治、難民研究)
    2024年2月18日10時50分 投稿
    【視点】

    戦争は子どもたちの未来を奪う。ガザ地区で今起きている戦闘は、それを物理的な形で露骨に示している。イスラエル軍の攻撃で重傷を負った人々だけでなく、封鎖の強化で医薬品や酸素供給を受けられず亡くなる方、長期にわたる食糧不足で幼児期に栄養失調に陥っ

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