日弁連の新会長に初の女性 渕上玲子氏、公約に「夫婦別姓の実現」

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遠藤隆史

 2人が立候補した日本弁護士連合会(会員数約4万6千人)の会長選が9日に投開票され、渕上玲子氏(69)=東京弁護士会=が選出された。女性の会長は初めてで、裁判所、検察庁を含む法曹三者でも組織トップに女性が就くのは初めて。20日の選挙管理委員会を経て正式に決まる。任期は4月1日から2年間。

 渕上氏は長崎県出身で、一橋大学法学部卒。東京弁護士会で初の女性会長を務めたほか、日弁連の副会長や事務総長を歴任した。この日の会見では「初の女性会長の責任は重いが、男女共同参画を体現する存在として全身全霊で取り組む。女性がトップに就くことで、景色を変えていかなければ」と語った。

 選挙戦では、日弁連として、裁判手続きのIT化への対応や女性登用を促進すると訴えたほか、「選択的夫婦別姓制度を実現する」との目標を掲げた。

 会長選は、渕上氏と及川智志氏(58)=千葉県弁護士会=の一騎打ちになった。仮集計での投票率は33・23%で、得票は渕上氏が1万1110票、及川氏が3905票。全国52の弁護士会でみると、渕上氏が45会で最多得票を得た。

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この記事を書いた人
遠藤隆史
東京社会部|最高裁担当
専門・関心分野
司法、労働、福祉