ファクト無視、「恐怖の世界観」が動かすトランプ主義 NYTコラム

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ポール・クルーグマン

 米サウスダコタ州のクリスティ・ノーム知事(共和党)は、トランプ氏の副大統領候補として名前が挙がることもあるMAGA(Make America Great Again<米国を再び偉大に>)を支持する強硬派だ。その彼女が1月下旬、バイデン大統領はアメリカを「つくり変え」、欧州化させていると警告した。

 私が最初に思ったのは「バイデン氏は私たちの平均寿命を5、6年延ばそうとしているのか」ということだった。しかし、文脈から見るに、ノーム氏は、欧州が大量の移民によって大混乱に陥っていると信じている、あるいは人々がそう信じることを期待しているということは明らかだった。

 私は昨年、欧州のさまざまな都市をかなりの時間をかけて歩き回ったが、どこにも地獄絵図は見当たらなかった。たしかに、大まかに言えば、欧州は移民への対応に問題を抱えており、移民はホットな政治問題になっている。そして、欧州の経済回復は米国に後れをとっている。しかし、移民によって大陸が荒廃しているというイメージは幻想にすぎない。

MAGAの原動力は…

 だが、そのような幻想は今や…

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連載ニューヨーク・タイムズ コラムニストの眼

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