イスラエル軍事産業大手との「覚書」終了へ 伊藤忠、2月中をめどに

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青田秀樹

 伊藤忠商事は5日、子会社を通じてイスラエルの軍事産業大手「エルビット・システムズ」と結んでいた協力関係の「覚書」を2月中をめどに終了すると発表した。イスラエルとパレスチナの紛争に加担するものではないとしつつも、国際司法裁判所(ICJ)がイスラエルに対し、ジェノサイド(集団殺害)行為を防ぐ「全ての手段」を講じるよう命じたことなどを踏まえて決めた、としている。

 オンラインで開いた2023年4~12月期決算の記者会見で、質問に答えた。

 覚書は「伊藤忠アビエーション」とエルビット社が昨年3月に結んだ。防衛省の依頼に基づき、日本の安全保障に必要な自衛隊の装備品の輸入を目的とした提携で、その輸入品を第三国に輸出するものでもないという。それでも、ICJの暫定措置命令と、これに対して上川陽子外相が出した「当事国を法的に拘束するものであり、誠実に履行されるべきものだ」などとする談話を踏まえて判断したという。同社とのビジネスについての詳細は明らかにしていない。

 この覚書については、有志の…

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    阿部藹
    (琉球大学客員研究員・IAm共同代表)
    2024年2月12日10時18分 投稿
    【視点】

    この記事で最も注目したいのは、最後の「有志の学生らが、『ガザで空爆と地上侵攻を続けるイスラエル軍に武器を供給している企業』への協力は『人権侵害に加担することになる』とし、破棄を求めて署名を集めている。伊藤忠側にも申し入れをしていた」という一

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