破断設備、バネ式への交換前倒し 新幹線停電でJR東が再発防止策
東北新幹線大宮―上野間で架線を引っ張る重り設備が破断したトラブルで、JR東日本は30日、故障リスクが少ない「バネ式」への交換を前倒しするなどの再発防止対策を発表した。緊急点検で重り設備計490カ所にひび割れは見つからなかったが、さらに微細な傷を見つけるための探傷試験を6月末まで続けるという。
現場では、重りを支える鉄製の棒「重錘(じゅうすい)ロッド」が破断。たるんだ架線に新幹線のパンタグラフが引っかかるなどして停電し、東北、上越、北陸新幹線が終日運休した。設備交換の目安は30年だが、このロッドは目視点検で異常がないとして38年間交換されておらず、ほかの重り設備も半数を超える251カ所が30年以上未交換だった。東海道・山陽新幹線は30年での交換を基本とし、このうち東海道はロッドを10年ごとに交換している。
JR東は暫定的な再発防止策として、重り設備のうち、各新幹線が線路を共有する東京―大宮間は全7カ所のロッドを交換。また、本線上の全394カ所はロッドが破断しても架線がたるまないよう、重りの落下を防ぐ金具を取り付ける。さらに、全体の9割まで進んだバネ式への交換を急ぐという。
復旧作業中に起きた感電事故対策としては、架線が垂れ下がっている場合は、停電させるまで線路に入らないことを徹底するという…
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