多様なコロナ後遺症 国内発生4年 不明だった実態、徐々に明らかに

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神宮司実玲 編集委員・辻外記子
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 新型コロナウイルスへの感染後に続く「後遺症」。疲労感や呼吸困難、集中力の低下など症状や続く期間は人によって様々で、原因などまだ分からないことも多かった。国内で感染者が確認されて4年。最新の研究により、その仕組みの一端が明らかにされつつある。

 コロナの罹患(りかん)後症状(いわゆる後遺症)は、コロナに感染後、誰でもなる可能性がある。2020~21年に欧州では、1700万人以上が後遺症を経験したと推計されている。日本国内でも成人感染者の1~2割ほどに症状がみられたとの報告がある。

 コロナ後遺症が起きる仕組みについては、検査で陰性となった後も続く持続感染や、免疫機能の異常、腸の調子の悪化など様々な説が指摘されている。

 米エール大の岩崎明子教授(免疫学)らの研究チームは昨年9月、免疫機能に関わる物質に変化が生じていたとする論文を英科学誌ネイチャーに発表した。後遺症が1年以上続いている人の血液成分を解析したところ、ストレスがかかるときに増えるホルモン「コルチゾール」の量が半減していることがわかった。コルチゾールが減ると、低血糖や低血圧になり、集中力の低下や疲労感・倦怠(けんたい)感につながることが知られている。

 また、免疫を担うリンパ球の…

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