「時代遅れ」「思考停止の無策」 日米専門家が辺野古移設計画に疑義
聞き手・渡辺丘 園田耕司 聞き手・伊藤和行
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をどう見るか。20日の「代執行訴訟」の判決を前に、安全保障に詳しい日米の専門家に聞いた。
ショーン・ハーディング氏 米ジョンズ・ホプキンス大高等国際関係大学院博士課程
私は米海兵隊で在日米軍再編に関わったが、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐり、(2006年に日米両政府が合意した)辺野古の代替施設の現行計画は、現在の米軍の戦略構想に合わず、時代遅れと言わざるを得ない。
冷戦期や冷戦後も日本の基地は米軍の航空優勢が保たれて安全だったが、(中国の)ミサイルの脅威のために脆弱(ぜいじゃく)になった。米軍は、常駐する航空戦力を幅広い拠点に分散させる戦略に切り替えている。各地の米軍基地のほか、自衛隊基地、十分な滑走路を持つ民間空港や港湾の使用もおそらく視野に入れている。
だが、辺野古の代替施設は条…
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