長老から性行為の数、日時まで聞かれ エホバ元2世「異常としか」

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島崎周

 16歳の時、初めて彼女ができた。母親には、友だちと一緒に行くとうそを言い、彼女と2人で遊園地に行った。

 その時の思い出を残しておきたくて、チケットを彼女の分もとっておいた。それぞれの顔写真が写ったチケットで、自分の部屋の簡単には見えない場所にしまっておいたつもりだった。

 だが母親がそれを見つけてしまった。交際がわかると、母親は案の定、激怒した。そして言った。

 「審理委員会があるから行きなさい」

 エホバの証人の元2世信者の男性(33)は当時、審理委員会が何なのか知らなかった。審理委員会とは、信者が信仰上禁止されていることをした場合やその疑いがある場合に、グループのリーダーである「長老」たちが聞き取りをし、その後の処遇を決める場とされている。

キリスト教系新宗教「ものみの塔聖書冊子協会(エホバの証人)」の元2世信者らでつくる団体が、教団内での性被害やハラスメントについてアンケートを実施し、結果をとりまとめました。うち、被害を申告した2人に取材をしました。

 エホバの証人の教義で、信者…

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この記事を書いた人
島崎周
東京社会部|文部科学省担当
専門・関心分野
性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権