近藤正臣さんも訴えた「壊さないで」 河口堰建設に揺れた長良川の今

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伊藤智章
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現場へ! 29年目の長良川河口堰

 「町の男たちは一日中、川の話をしている」。カヌーで世界を旅した作家、故野田知佑は、岐阜・郡上で釣りに熱中する人々をそう描いた。俳優の近藤正臣(81)はこの街の外れ、長良川の支流の吉田川沿いに住む。

 郡上と深く関わる発端は、野田たちと参加した1980~90年代の長良川河口堰(かこうぜき、三重県桑名市)の建設反対運動だ。東京を6年前に引き払い、別荘のはずだった家に移り住んだ。

 京都に生まれ、鴨川や高瀬川で魚を追って育った。成人した後も海に潜り、川辺に足を運んだ。時代は開発ブーム。ダムが全国で2700もできる中で風景が変わり、水没で移住を迫られる住民の姿を見た。

マイクを渡された近藤のとっさの訴えが与えた勇気

 平坦(へいたん)な地を流れ…

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