議員から「たばこ買ってきて」 議会事務局のあるべき姿、識者に聞く
10日に出発予定の香川県議ら訪問団の海外視察について、予算や計画の調整など事務的な業務を担うのが議会事務局だ。今回の一連の騒動の中で、事務局はどのように対応していくべきだったのか。三重県議会事務局職員として、都道府県議会で初となる「議会基本条例」制定に携わった、自治体議会研究所代表の高沖秀宣さんに聞いた。
香川県と県議会事務局は9月15日、当初案から予算を精査した結果を公表。県議1人あたりの旅費は、当初比75万円減の188万円とされました。
――今回の海外視察について、実務を担う議会事務局の動きをどう見ますか。
海外視察の予算が見直された際、県議1人あたり263万円だった当初の費用について、事務局長が「最大限を見積もった」と説明しました。公務員を経験した身からすれば、一般的には、そのまま執行されても問題がない範囲の計画や予算を提示するはずで、見積もりから大幅に下げていくのは違和感があります。
香川県の場合、2021年に高松地裁で県議の海外視察の旅費返還が命じられています。判決を踏まえれば、当初から無駄を省き、県民の理解を得られるような計画を立てるべきでしょう。仮に議会側の要請が強かったとしても、事務局が踏み込んで議会側に意見しなければいけなかったでしょう。
かつては職員に「たばこ買ってきて」
――そもそも、議員と事務局の職員はどのような関係性なのでしょうか。
地方自治法上、事務局トップ…
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