リニア時代見据え「SL復元で観光を」 恵那市が検討委員会設立

本井宏人
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 岐阜県恵那市は6日、市内に2両ある蒸気機関車(SL)が明知鉄道で復元運転が可能かどうかを探るSL復元検討委員会を設立した。リニア中央新幹線の開業を見据え、SLは観光の目玉になりうる資源として、復元までの資金集めや技術的な課題を洗い出すという。

 市役所で初会合があり、経済や住民団体などから委員8人が選任された。2024年度までに、復元費用や資金調達法、年間に100日運行した場合の経済効果などを調査する。会長に選ばれた阿部伸一郎・市観光協会会長は「収支は課題だが、SLには第一目的地として人を呼べる魅力がある」と述べた。

 SLは、1973年まで前身の旧国鉄明知線を走っていた「C12」。引退後は明智小学校に展示されていたが2013年に明智駅に移設され、駅構内で運転体験などに使われている。もう1両も「C12」で、21年にJR東海から譲渡され、市中央図書館の敷地に保管されている。(本井宏人)

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