訪日富裕層、眠る巨大市場 英語で「直接伝える」すし職人、漫画家も

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高橋豪

 7~9月の訪日外国人客(インバウンド)の消費額が、コロナ前の水準を上回った。全体を押し上げているといわれるのが、一度の訪日で100万円以上使う富裕層。特に人気なのが、その道のプロから日本の文化を英語で学ぶ体験だ。

「熱遠ざけない」話術

 京急線の大森海岸駅(東京都品川区)近くにある1910年創業の老舗すし店「松乃鮨(まつのずし)」。ランチタイムは1組の訪日客で貸し切りになる。

 「マグロは切り方や熟成の仕方によっても味が変わります」

 「この魚は定置網漁というサステイナブルな方法で捕りました」

 4代目の手塚良則さん(44)がカウンターに立ち、仕込みから始まる手順のほか、すしにまつわる豆知識を次から次へと英語で語っていく。職人が黙々と握るすし屋のイメージとはずいぶん違う。

 興味や反応に応じて、ネタや…

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この記事を書いた人
高橋豪
経済部|名古屋駐在
専門・関心分野
モビリティー、インフラ、観光、中国語圏