新幹線の喫煙ルーム全廃へ 「最後」のJR3社が来春、全車禁煙に

細沢礼輝
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 JR東海、西日本、九州の3社は17日、東海道、山陽、九州新幹線の車内に設けられた喫煙ルームを来年春に全廃すると発表した。他の新幹線はすでに全車禁煙に踏み切っており、これですべての新幹線車内でたばこは吸えなくなる。

 東海道、山陽、九州各新幹線を走る主力車両「N700系」は現在、16両編成は車内3カ所、8両編成は同2カ所のデッキに、排煙や脱臭装置を備えた喫煙ルームが設けられている。これをいずれも来年春に全廃し、車内を全車禁煙にする。各社によると、「近年の健康増進志向の高まりや喫煙率の低下」が理由という。

 喫煙ルームの跡地は災害時に備え、非常用飲料水などの置き場にする。山陽新幹線は同時に「500系」の喫煙ルームを全廃するとともに、新倉敷や三原など8駅に残る囲いのない分煙非対応の喫煙コーナーを廃止する。

 東北、上越、秋田、山形各新幹線は2007年に喫煙席を廃止し、喫煙ルームも設けていない。北陸、北海道、西九州新幹線は開業当初から全車禁煙。一方、東海道・山陽新幹線は航空機との競争を念頭に、「愛煙家と禁煙家双方のニーズにこたえる」として喫煙ルームを維持し、相互直通する九州新幹線も足並みをそろえてきた。(細沢礼輝)

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