細田議長「#MeTooがない」発言 性被害への無理解、識者が指摘
「#MeTooがない」――。細田博之衆院議長が13日の会見で、自身のセクハラ問題について答える中でそんな発言をした。識者は、細田氏の疑惑の有無とは別に、性暴力被害者が置かれた状況への無理解を露呈した発言だと批判する。
細田氏は自身のセクハラ行為について改めて否定した。その中で「男にとっても、セクハラをしたと言われることは大変な問題。だから本当にあったなら言ってほしい」と強調。ジャニーズ問題を念頭に「最近の例のように400人いなくてもいい。5人でも『セクハラを受けました』というのが出て初めて、#MeTooが成立する。#MeTooがないじゃないですか」と語った。
「資質が疑われる」
性暴力被害者の支援に取り組む上谷(かみたに)さくら弁護士は「被害者はトラウマを抱えているうえに、被害を申し出ることで自分の生活が脅かされる恐れすらあり、申告まで長い時間を要することが少なくない」と指摘。「相手が権力者ならなおさらで、ジャニーズ問題でもジャニー氏の死去後に初めて名乗り出ることができた人が多い。そうした被害者の弱い立場を全く理解していない発言」とみる。
椙山女学園大の大木直子講師…
- 【視点】
細田氏の発言を聞くと、「声をあげられないならセクハラじゃない」「声をあげないなら(セクハラ含め)何をしてもかまわない」という風に思っておられるのかしら、と首をかしげたくなります。 細田さんは女性が公共交通の中で痴漢に遭っても声をあげられな
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