杉田水脈氏の動画投稿 識者がみる「テンプレと自民党の罪」

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二階堂友紀 根岸拓朗 松井望美

 「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」とするブログの記述などが、人権侵犯に当たると法務省から認定された自民党の杉田水脈衆院議員は10月27日、「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた」「私は差別をしていない」と主張する動画をSNSに投稿した。識者は「差別を扇動する発言だ」と指摘する。

 杉田氏は「杉田水脈は差別主義者か」とのタイトル付きでまず、「私はアイヌや在日の方々に対する差別はあってはならないと思っている。LGBTや女性に対する差別も当然だ」と語った。

 そのうえで「逆差別、エセ、そしてそれに伴う利権、差別を利用して日本をおとしめる人たちがいる。差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた。私は差別をしていない」と主張。「これからも日本のために、しっかりとぶれずに政治活動がんばって参ります」と結んだ。

 法務省がブログへの投稿内容などを人権侵犯と認定したことを受け、杉田氏は10月19日、記者団に「コメントすることは何もない。すでに削除し、謝罪している」と釈明した。ところが23日には、自身のSNSに「そもそも非公開の案件について、申し立てた方々がマスコミに説明しているのも解せない」と投稿していた。

「利権や特権など存在しない。にもかかわらず」

 ヘイトスピーチやレイシズム…

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この記事を書いた人
二階堂友紀
東京社会部
専門・関心分野
人権 性や家族のあり方の多様性 政治と社会
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    鳥海不二夫
    (東京大学大学院教授=計算社会科学)
    2023年11月1日21時48分 投稿
    【視点】

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