「消滅可能性都市」から「アニメの街」へ 池袋に新施設、狙いは世界

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松田果穗
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 東京都の展示施設「アニメ東京ステーション」が31日にオープンした。都が保管するアニメのセル画など貴重な資料を多数並べ、最新作の企画展も予定する。場所は、「アニメの街」、特に女性ファンの集まる池袋だ。

 1階には、天井からつり下がる約120点の絵のモニュメント。「すずめの戸締まり」や「キングダム」など国内の人気アニメの場面が描かれている。

 地下には、「鉄腕アトム」の背景画や絵コンテの展示。2階の会場には、企画展の初回として、外国人に人気の忍者アニメ「NARUTO―ナルト―」の多数のフィギュアや最新ゲームが並んだ。

 アニメ東京ステーションは、池袋駅東口に近いオフィスビルの3フロア(約1300平方メートル)にある。都が約5億円の事業費をかけた。

 狙いは訪日外国人を含む観光客。海外で人気の高い日本のアニメをテーマに「インバウンドが回復する時機を逃さず観光拠点を作ろう」という構想が、まだコロナ禍も収まらない昨年度の初めごろに都庁内で持ち上がったという。

 都内にアニメの制作スタジオや関連グッズの販売店は多いが、「関連資料の展示拠点は少ない」(都観光部)とみた。

「女性向けに力を入れて仕掛けたかというと、そうではない」とアニメイト取締役の小山幸男さん(51)は言います。池袋は、なぜ「アニメの街」へと変わっていったのでしょうか。

 活用されたのが、都が保管し…

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