電力8社とガス4社で料金値下がり 10月使用分、補助金延長も影響

伊沢健司
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 大手電力10社と大手都市ガス4社は28日、11月請求分(10月使用分)の電気・ガス料金を発表した。電力8社とガス全社で前月より値下がりする。政府の補助金が3カ月延長されたことに加え、今回の請求分に反映される石炭や液化天然ガス(LNG)の燃料価格が下がったのが要因だ。

 値下がり幅は、平均的な家庭の場合、電気料金が59~151円、ガス料金が8~14円。6月に家庭向けの電気料金(規制料金)を値上げしなかった関西電力九州電力は、前月と同じだった。

 政府は当初、電気・ガス料金の高騰を受け、今年2~10月請求分を補助する方針だった。9月請求分までは電気が1キロワット時あたり7円、ガスが1立方メートルあたり30円を支援。10月請求分は半減させたが、8月に打ち出した物価高対策として来年1月請求分まで延長された。

 電気・ガス料金には、輸入資源価格の値動きを反映する仕組みがある。請求月の3~5カ月前の価格や為替をもとに算出されるため、足元の状況とは時間差がある。最近は原油高や円安が続いていることから、冬にかけては電気・ガス料金が値上がりする可能性がある。(伊沢健司)

11月請求分(10月使用分)の電気・都市ガス料金

      11月請求分         10月との差

北海道電力 8297円(230kWh)   -76円

東北電力  7550円(260kWh)   -91円

東京電力  7511円(260kWh)   -62円

中部電力  7122円(260kWh)   -59円

北陸電力  6676円(230kWh)   -87円

関西電力  6146円(260kWh)    0円

中国電力  7306円(260kWh) -128円

四国電力  7337円(260kWh)   -88円

九州電力  6126円(250kWh)    0円

沖縄電力  8053円(260kWh) -151円

東京ガス  5329円(30立方メートル)       -14円

大阪ガス  5879円(30立方メートル)       -13円

東邦ガス  6487円(31立方メートル)       -11円

西部ガス  6173円(23立方メートル)       -8円

※各社の「平均的な家庭」の料金と使用量(カッコ内)。電気は1kWhあたり3.5円、ガスは1立方メートルあたり15円の国の補助を値引きした金額。沖縄の電気料金は県などの補助でさらに1.5円値引きされている

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