中学生をいじめ容疑で授業中に逮捕 マクロン政権のいじめ対策が波紋
フランスの警察当局は18日、トランスジェンダーの高校生を脅迫したとして、パリ郊外の中学校に通う14歳の少年を授業中に逮捕した。仏メディアが20日までに報じた。マクロン政権の幹部は「いじめの加害者に強いメッセージを送るためだ」としているが、警察が教室で少年に手錠をかける異例の措置は波紋を呼んでいる。
逮捕された少年はパリ南東の郊外アルフォールビルの中学校の生徒。AFP通信が伝えた同級生の話によると、校長が教室まで来てドアをノックし、「逮捕が行われる」と教員や生徒らに伝えた。その後、警官が入ってきて少年の腕を押さえ、手錠をかけた。逮捕時に授業をしていた教員はショックで授業を続けられなかったという。
政府のベラン報道官は20日の閣議後の会見で逮捕について「検察と政府の合意に従って行われた」と述べた。少年が高校生に対して、自殺を強要したり、殺害の脅迫をしたりしていたと明かし、「いじめのせいで自殺する子どもの悲劇に何度、涙を流さなければならないのか。これがいじめから子どもを守る我々のやり方だ」と主張した。逮捕された少年は容疑を認め、後悔の言葉を口にしているという。
■面識のなかった加害者と被害…
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