社員に投資してますか 女性登用に人材戦略、広がる人的資本の開示

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編集委員・中川透
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 働きやすい職場か、やりがいはあるか、女性の登用は進んでいるか。人材に関する様々な情報の公表「人的資本の開示」が、上場企業で広がる。従業員は会社の競争力にかかわる存在ながら、実情が投資家らに十分伝わっていなかった。働き手への理解が広がるきっかけになるか注目されている。

人的資本

従業員は企業価値を高める源の資本という考え方。これまで人にかかるお金は利益を下げる費用との見方が強かったが、人材への投資は企業の成長につながるという点に注目している。働き手の現状や目標を公表したり人材戦略を立てたりして、人的資本の姿を見えやすくする動きが広がっている。政府が掲げる「新しい資本主義」の取り組みの一つ。

 JR東京駅そばで駅舎を見渡せるビルの22階。リクルートが新オフィスを今夏に開いた。新しい働き方の場として社内外の人が出会える空間をめざした。

 同社は出社を前提としていない。たまに集う多様な働き方の社員が交流しやすいカフェやラウンジ、外部講師を招けるセミナー室などがある。

 担当者は「かつては猛烈な働き方でしたが、女性管理職比率向上やリモートワークなど多様な働き方への改革を徐々に進めてきました」と話す。従業員が成果を発揮できる働きやすい場づくりは、人材への投資の一環だ。

 親会社リクルートホールディ…

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この記事を書いた人
中川透
経済部兼Sundayマネー面編集長
専門・関心分野
くらしとお金(資産運用、不動産、相続など)