昨秋の台風被害の大井川鉄道、本線の一部区間運行再開へ 1年ぶり

中村純
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 【静岡】昨年9月の台風15号被災で一部不通が続いている大井川鉄道大井川本線について、同社は17日、家山(島田市)―川根温泉笹間渡(同)の運行を10月1日から再開すると発表した。復旧するのは2・9キロ。同本線が大井川を渡河するのは約1年ぶりとなる。

 台風により同本線は全線(39・5キロ)不通となった。昨年12月におよそ半分の区間となる金谷―家山が運転を再開したが、残り半分の家山―千頭(川根本町)は不通が続いていた。今回はこのうち一部区間の不通を解除するもの。

 川根温泉笹間渡駅の周辺には温泉施設が集積しており、運転再開時期は秋の観光シーズンに重なることから、鉄道の利用客増を当て込んでいる。

 ただ、千頭までの全線再開の見通しは立っていない。最大の問題は概算で約19億円とされる復旧費用の捻出だ。同社広報室は「会社単独での復旧は困難な情勢。国、県、沿線自治体の支援を求めている」と話す。

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