NISCにサイバー攻撃、メールデータ5千人分流出か 気象庁も被害

編集委員・須藤龍也
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 政府の内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は4日、電子メールシステムがサイバー攻撃を受け、約5千人分の個人情報を含むメールのデータが外部に流出した可能性があると発表した。NISCと取引のある民間企業や協力組織が被害を受けた可能性があるという。

 発表によると、流出した可能性があるのは、昨年10月から今年6月までの間に、インターネットを経由してNISCとメールのやりとりをした個人や組織のメール。該当者約5千人には4日までにメールで通知した。政府の個人情報保護委員会には報告済みという。

 電子メールシステムを構成する機器に対する不正な通信の痕跡が6月13日に見つかり、調査していた。直近で発覚した機器の未知の欠陥(脆弱〈ぜいじゃく〉性)を悪用されたことが原因と考えられ、同じ被害が海外でも確認されているという。

 NISCは政府のサイバーセキュリティー戦略の推進を担い、省庁など政府機関のセキュリティー監視も行う。

 気象庁も4日、同庁と気象研究所の電子メール関連機器に不正な通信の痕跡が見つかったと発表した。昨年6月から今年5月にかけて外部から送られてきたメールデータの一部が流出した可能性がある。対象者には今後、通知をするという。

 NISCは「具体的な機器名はいえないが、同種の被害であると考えている」という。この機器の欠陥が発覚後、政府機関の使用状況を調査していた。(編集委員・須藤龍也)

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