日本語を母語としない人との演劇プロジェクト 取り組む岡田利規の夢
演劇カンパニー「チェルフィッチュ」の主宰で、演劇作家の岡田利規が、日本語を母語としない人と演劇を作るプロジェクトに取り組んでいる。作・演出した、上演中の新作「宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓」は、そのデモンストレーションという。「日本語のコンテクスト(文脈)は、すごくオープンじゃない感じがする」という岡田に、このプロジェクトの可能性を聞いた。
――プロジェクトのきっかけとなったのは?
「日本の演劇で俳優が話す日本語が、硬直化しているような気がしていたんです。例えば、このせりふは、こういう風に発されるのが『良い』というような、ある種の予定調和がある。聞く人も日本語ネイティブで、コンテクストや文化を共有していることもあり、『なあなあ』で受容が行われていて、面白くない。予定調和に陥るコンテクストを持っていない人がいるとすれば、日本語を母語としない人ではないかと考えました。だから、このプロジェクトは『多文化共生』的な視点で見ることもできますし、同じぐらい日本語のためのプロジェクトだと思っています」
――岡田さんご自身は、ドイ…
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