スペイン総選挙、右翼政党「VOX」に支持 欧州に広がる右傾化の波

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マドリード=宋光祐
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 スペインで下院(定数350)の総選挙が23日、投開票される。中道右派の野党・国民党による5年ぶりの政権交代が有力視されるなか、移民政策の厳格化などを掲げる右翼政党「VOX(ボックス)」の連立政権入りが焦点だ。欧州では近年、各国で台頭した右翼政党の政権入りが相次ぎ、右傾化の波が広がっている。

 選挙運動最終日の21日、VOXはマドリードの中心部にある広場で最後の集会を開いた。アバスカル党首が「あと2日で史上最悪の政権を追い払える」と現在のサンチェス政権を痛烈に批判すると、数千人の支持者から歓声が上がった。

 国営放送RTVEが17日に発表した選挙前最後の世論調査によると、VOXの予想獲得議席は36で、現在の52よりも少ない。しかし、第1党への返り咲きが確実な情勢の野党・国民党も単独過半数に届かない模様だ。国政レベルの右派政党は実質的に両党に限られるため、VOXの連立政権入りが現実味を帯びている。

■「ポリコレかまわず庶民を代…

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