京都に溢れる観光客、募る不満と苦情 「観光公害」に対策はあるか
6月に日本を訪れた外国人観光客は200万人を超えた。人気の観光地では、混雑が激しさを増し、地域の生活に影響が出始めている。
「後ろ寄りの車両は混雑しております。前寄りの車両をご利用ください」
7月16日、JR京都駅32・33番線ホームに駅員のアナウンスが響いた。
観光名所の嵐山などを結ぶ嵯峨野線の車両の後方は、発車5分前にもかかわらず、スーツケースを持ち込んだ外国人観光客らでごった返していた。少し空きのあった前方にも多くの客が乗り込み、列車は出発した。
このホームは降車の際も大混雑する。観光客のほか、途中駅には住宅街や大学、ショッピングモールもあり、地元の人たちが多く使う。記者が利用したときは、ホームから出口まで行列のようになり、近くの烏丸中央口まで約5分かかった。
地元の利用客からは苦情の声…
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- 【視点】
大学時代、京都の哲学の道沿いに住んでいたことがあります。銀閣寺などの観光名所が近くにあるため、桜や紅葉の季節になると、周辺の道は渋滞で車が動かなくなり、哲学の道の砂利道を歩く観光客の足音が家の中まで絶えず聞こえてきたのを思い出します。もう2
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