【そもそも解説】国内初侵入のコカミアリ かまれると激痛、対策は?

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聞き手・市野塊

 毒を持つ特定外来生物「コカミアリ」の国内侵入が岡山県の港で初めて確認されました。かまれるとどうなるのか、広がるとどんな懸念があるのかなどをアリに詳しい兵庫県立大学の橋本佳明特任教授に聞きました。

 ――コカミアリはどんなアリでしょうか

 体長1~2ミリのとにかく小さなアリです。中南米原産ですが、1960年代にオーストラリアやハワイなどに定着し、最近は北米やヨーロッパ、中東でも見つかっています。把握されていないだけで、東南アジアでもすでに定着している可能性もあります。台湾ではツイッターで「変わったアリがいる」と話題になった後で、専門家が調査して確認されました。

 ――気づかないうちに入り込んでしまうのでしょうか

 特定外来生物として問題視されるヒアリよりも水際対策がはるかに難しいと考えられています。コカミアリは、樹木の上をはじめ、ドングリのような実の中やパイナップルの葉、コンクリートの割れ目など、隙間があればどこでも巣をつくります。しかも、かなり小さいです。専門家の中では「一番やっかいなアリが見つかってしまった」という思いです。

 ――そんなにやっかいなのですね。今回は現地調査にも行ったそうですね

 はい。今回は港で見つかったのですが、むしろよく見つけられたなと思いました。コンテナをクレーンでつり上げて、その床材を調べたところ、20匹ほどのコカミアリが出てきたということです。

好物はピーナツバター

 ――どんな対応を

 ヒアリだと、実はスナック菓…

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この記事を書いた人
市野塊
国際報道部
専門・関心分野
気候変動・環境、医療、テクノロジー